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【ボードゲーム紹介25】新幕 桜降る代に決闘を

ようこそ、グラちゃんの遊戯室へ。

本日ご紹介するボードゲームは『新幕 桜降る代に決闘を』です。

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プレイヤーはミコトと呼ばれる能力者となり、2柱のメガミから力を借りて、約3分でデッキを構築し、桜花決闘と呼ばれる1対1の勝負を行うゲームです。

0.基本情報

プレイ人数 2人
プレイ時間 15~30分
対象年齢 12歳以上

1.どんなゲーム?

互いのプレイヤーは2柱のメガミを選択し、そのメガミに対応するカード合計22枚から、10枚のデッキをその場で組み上げます。組み上げたデッキを用いて桜花決闘を行い、相手のライフを0にしたプレイヤーが勝利となります。

2.コンポーネント紹介

はじまりの決闘 カードセット:28枚

メガミタロット:4枚

集中力カード:2枚

カード:44枚

ボード:2枚

桜花結晶:40個

畏縮トークン:2枚

ボードクローザー:2枚

間合トークン:2枚

マシンボード:1枚

計略ボード:1枚

計略トークン:4枚

風雷ボード:1枚

風雷トークン:4枚

カードリスト:1枚

ルールブック:1冊

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※スリーブは付属しません

現行版では以上に加え、更新カードセットが1組付属します。

3.ゲームのルール

①ゲームの準備

ボードを2枚組み合わせて、その上に36個の桜花結晶をお互いのライフに10個ずつ、お互いのオーラに3個ずつ、間合に10個、それぞれ置きます。残りの4つは予備なので、大事にしまっておきましょう(予備も含めて絶対になくさないようにしましょう)。

ボードの準備ができたら、双掌繚乱を行います。

双掌繚乱では、お互いに使用するメガミ2柱を選択します。その後、選択したメガミに対応するカード合計22枚を受け取ります。

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2柱を選択しそれぞれ11枚、合計22枚のカードを受け取る

双掌繚乱が終わったら眼前構築を行います。

眼前構築では、受け取った22枚のカードから通常札7枚、切札3枚を秘密裏に選択し、デッキを組み上げます。通常札は裏向きのままシャッフルして山札とし、切札は全て裏向きのまま、それぞれボードの手前に配置します。

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通常札7枚、切札3枚を選択しデッキとする

眼前構築が終わったら、適当な方法で先手を決めます。その後、お互いに山札から3枚引き、手札にします。引いた後、手札の入れ替えが行えます。その場合、不要な札を好きな順で山札の下に戻し、同じ枚数上から引きます。

先手は集中力を0、後手は集中力を1にします。

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※補足事項 カードの種類に関して

大きく分けて通常札と切札があり、それぞれメインタイプとサブタイプ(持たないものもある)があります。

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左上から「攻撃」「行動」「付与」「全力」「対応」です

通常札は使用可能な状態であればコストなしで手札から使用することができます。

切札は裏向きで尚且つ使用可能な状態であり、カード右上に書かれたコスト分のフレアがある時、表向きにして、フレアをコスト分ダストに移動させることで使用できます。切札は常に手札にあるのと同じ状態と考えてください。

メインタイプは「攻撃」「行動」「付与」の3タイプあります。

「攻撃」は文字通り相手を攻撃するカードです。使用可能な条件は、現在の間合がカード左上に書かれた範囲内である時です。

使用すると、相手プレイヤーはカード左下に書かれたライフ、オーラへのダメージの内、いずれかを選択してダメージを受けます。ただし、ダメージを受けるプレイヤーのオーラがカードに記載されたダメージよりも少ない場合、オーラで受けることはできません。また、どちらか一方がハイフン(ー)になっている場合、強制的にもう一方でダメージを受けます。

カードによっては効果が記載されており、タイミングに応じて適用されます。

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このカードは間合3~4で使用でき、オーラに3かライフに1のダメージを与えます

「行動」は基本動作以外の特殊な行動を行うカードです。一部を除いていつでも使用可能であり、使用するとカードに記載された効果が適用されます。

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このカードを使用すると、1枚カードを引き、ダストの桜花結晶1つを間合に移動します

「付与」は基本的にいつでも使用可能で、使用する際に、カード右下に書かれている納の数だけ、ダストか自身のオーラから桜花結晶をカードの上に移動させます。使用すると、使用したとき(使用時)、桜花結晶が乗っている間(展開時)、桜花結晶がなくなった(破棄時)時に効果が適用されます。

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このカードは展開時に間合から自身のオーラに2つ、破棄時に自身のオーラから間合に2つ桜花結晶を移動します

サブタイプは「全力」「対応」2タイプあります。

基本的に使用可能条件はメインタイプに依存しますが、一部使用方法が変わります。

「全力」はそのターン何も行動をしていない時にのみ使用できます。さらに、使用した後、他の行動を一切行うことができません。その代わり効果やダメージが強力なものになっています。

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ターン中このカードしか使用できませんが、ダメージがオーラなら4、ライフなら3と非常に大きくなっています

「対応」は相手が攻撃してきたタイミングで、相手の攻撃を解決する前に1回だけ割り込んで使用することができます。その場合、「対応」カードの効果を先に解決し、その後、割り込まれた攻撃を解決します。「対応」は割り込まず、自分のターンで普通に使用することもできます。

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相手の攻撃に割り込んで攻撃ができ、条件を満たせば相手の攻撃を無効にできます

②ゲームの流れ

準備が終わったら桜花決闘を行います。

桜花決闘は以下の手順でターンが進行し、各プレイヤーは交互にターンを行います。

Ⅰ.開始フェイズ

以下の4つの行動を順に行います。ただし、最初のターンに限り、どちらのプレイヤーも開始フェイズをスキップし、メインフェイズから行います。

(1)集中力の獲得

集中力を1増やします。集中力が2の場合はそれ以上獲得できません。

(2)付与札から桜花結晶を取り除く

付与札が場に置かれている場合、置かれている全ての付与札(相手のも含む)から桜花結晶1つずつをダストに移動します。破棄時効果が発生する場合、解決の順番は手番プレイヤーが選択します。

(3)山札の再構成(任意)

山札、捨て札、伏せ札を全て裏向きでシャッフルし、新たな山札にします。再構成を実行した場合、ライフに1ダメージを受けます。この行動は行わないことも選択できます。

(4)カードを引く

山札からカードを2枚引きます。その際、山札のカードが足りず、カードを引けない場合、引けない枚数だけオーラ、ライフのいずれかにダメージを受けます(焦燥)。オーラに桜花結晶がない場合はライフへのダメージしか選べません。他のカードを引くタイミングでも焦燥は発生します。

Ⅱ.メインフェイズ

標準行動か全力行動のいずれかを選択して、対応する行動を行います。

A.標準行動

以下の行動を好きな回数、好きな順番で行うことができます。

a.「全力」でないカードを使用する

使用可能なカードを使用することができます。

b.基本動作を行う

手札1枚を伏せ札にするか、集中力を1減少させることで以下の基本動作の内1つを実行することができます。ただし、桜花結晶を指定された通りに移動できない行動は選択できません。

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基本行動を行う場合、

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手札1枚を伏せ札にするか、

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集中力を1減少させます

ⅰ.前進

間合が達人の間合より大きい(通常達人の間合は2)時、間合の桜花結晶を自身のオーラに移動させます。

ⅱ.後退

自身のオーラの桜花結晶を間合に移動させます。

ⅲ.纏い

ダストの桜花結晶を自身のオーラに移動させます。

ⅳ.宿し

自身のオーラの桜花結晶を自身のフレアに移動させます。

Ⅴ.離脱

間合が達人の間合以下の場合、ダストの桜花結晶を間合に移動させます。

B.全力行動

サブタイプ「全力」を持つカード1枚を使用できます。それ以外の行動は一切行えません。

Ⅲ.終了フェイズ

手札が3枚以上の場合、2枚になるまで伏せ札にします。その後相手に手番が移ります。

③ゲームの終了

交互に手番を行い、どちらかのライフが0になった瞬間、ライフが残っている方が勝利となります。

4.実際に遊んでみた感想、おすすめポイント

格闘ゲームをアナログ化したらこうなったというようなボードゲームです。

互いに間合を取りながら隙をついて攻撃し、防御をさばいてダメージを通す。格闘ゲームでは基本ともいえる挙動をボードゲームとして完成させています。

特に良い点として、双掌繚乱、眼前構築のシステムが非常に面白いです。相手が使用できるカードが全てわかった上で自分が使用するカードを選択する。それは、自分がやりたいことを突き詰めるだけでなく、相手がやろうとすることを潰すようにデッキを構築することができるというメタゲームが楽しめます。

対戦の本命である桜花決闘も戦略性が高く、自分、相手がカードを使用するたびに情報が増え、お互いのデッキの内容を探り合うことになります。その為、キーとなるカードは最後まで隠し通し、ここぞという場面で使用するように心がける必要があります。それは通常札、切札、どちらも勝負を決めるジョーカーになりうるということでもあります。

戦略性が高く非常に面白いゲームですが、細かなルールが多く、カードの効果も1枚1枚違う為、全てを把握するにはそれなりに時間が必要になります。ですが、このゲームにはチュートリアルとしてはじまりの決闘が付属しており、説明書と合わせて実践的にルールを学ぶことができます。一通り理解するには大体1~2時間ほどかかりますが、手探りにやるよりはよいかと思います。

初めて遊ぶ際は、1回のプレイがそれなりに長くなる為、サクッと遊びたい人にはあまりおすすめできませんが、格闘ゲーム、カードゲームが好きな人、同じゲームを長く楽しみたい人には特におすすめします。

因みに、自分自身の最推しボードゲームです。是非とも遊んでみていただきたいです!

5.おすすめのサプライ

『新幕 桜降る代に決闘を』のカードにおすすめのスリーブは以下の通りです。ただし、スリーブをつけるとパッケージ内収まらなくなる可能性がある為、注意してください。

ホビーベース カードアクセサリ TCGジャストスリーブ

ホビーベース カードアクセサリ TCGソフト

ホビーベース カードアクセサリ TCGハード

アナログゲームセレクション ラージユーロ スリム ハード

6.最後に

戦略性が非常に高く、遊ぶたびに異なる展開が繰り広げられるボードゲームです。

この作品には数多くの拡張が存在しています。それらをこの場で紹介すると長くなりすぎる為、また今後、順次紹介していきますので、お楽しみにしていてください。

この記事を読んで興味を持った方は、是非購入して遊んでみてください!